事故対策の取り組み
名古屋高速道路の交通安全の向上を目的として、交通事故データの分析・評価、交通事故対策の効果検証を行い、「安全」「安心」「快適」な名古屋高速道路を目指し、交通安全対策の推進により快適な交通環境となるよう努力してまいります。
カーブ区間における事故対策
①高速都心環状線のカーブ区間(カラー舗装の実施)
名古屋高速道路では、カーブ区間での交通事故が多く発生していることから、注意喚起を目的としたカラー舗装を高速都心環状線のカーブ区間で実施しております。
カラー舗装は追越車線のみに施工しておりましたが、より効果的な注意喚起を行うために、2019年11月以降に走行車線にもカラー舗装を追加し、順次施工を行ってきました。
その結果、カーブ区間での車両単独事故件数は、下図のとおり減少しております。
②高速2号東山線の高針JCT(Cランプ)カーブ区間
高針JCT(Cランプ)のカーブ区間においては、カーブ手前の長い直線区間での高い走行速度のままカーブ区間に進入する施設衝突が多発していることから、次のような事故対策を令和3年4月以降に実施しております。
直線区間はスピードを減速させるための対策として、①減速路面標示、②システムカディ延伸、③「規制速度40km/h」看板の設置、 カーブ区間は注意喚起を促すための対策として、④高欄矢羽根標示・「カーブ減速」看板、⑤カラー舗装・注意喚起路面標示「速度落とせ」を実施しております。
その結果、高針JCT(Cランプ)カーブ区間での車両単独事故件数は、下図のとおり大幅に減少しております。
円滑な車線変更を促す事故対策
高速都心環状線(名駅入口~明道町JCT間)では、急な進路変更等による車両衝突事故が多発していることから、山王JCTを過ぎた段階から、車線ごとに適切な方面案内を実施することを目的に、次のような事故対策を2022年9月に実施しました。
- ①案内標識と路面標示の方面案内の変更・設置
- ②方面案内シールの設置(交差する東山線の橋桁部)
- ③方面案内板の設置
- ④減速路面標示の設置
なお、明道町JCT分岐部手前では、平日夕方など混雑による速度低下により追突事故が多く発生しています。④については、高速都心環状線につながる車線を案内するほか、減速を促す追突事故対策の役割も担っています。
JCT合流部の事故対策(車線キープグリーンライン)
高速都心環状線鶴舞南JCT合流部付近では、混雑した中で車線変更する車両が多く、事故の危険性が高くなっています。このため、合流部付近の混雑を抑え、事故の危険を減らすことを目的として、高速3号大高線(北行き)から鶴舞南JCTを経て高速都心環状線までの約1kmの区間、第1車線に名古屋高速道路で初めてとなる「車線キープグリーンライン」を設置しました。(2022年11月実施)
<車線キープグリーンラインとは>
車線キープを促すための緑色のラインのことです。合流部付近での車線変更に伴う事故の危険性を減らすため、お客様に車線キープによる安全な走行をお願いするものです。
車線キープグリーンライン設置状況
道路パトロールカー等による交通事故の注意喚起等
①道路パトロールカーによる注意喚起
道路パトロールカーにより、事故のリスクが高い場所・時間帯において事故抑制監視を実施しております。
②横断幕による注意喚起
横断幕により、「交通安全運動」など、交通安全に係る注意喚起を実施しております。
その他の交通安全対策
入口合流部の事故対策
高速3号大高線の笠寺入口合流部付近においては、合流部付近での車両の錯綜や本線走行車と合流車の速度差に起因する車両相互事故が多発していたため、次のような対策を2019年11月に実施しております。
- 加速車線の車両に対して、十分な加速と合流時の注意喚起を促す対策
①「加速」・「合流注意」の路面標示
②矢印の路面標示 - 本線の車両に対して、そのまま直進を促す対策
③大型矢印の路面標示
▼逆走・誤進入事案の対策
車両の逆走や高速道路の歩行者、自転車、原付等(125cc以下の自動二輪車)の誤進入は非常に危険であり、重大事故の発生につながる恐れがあります。
このため、逆走・誤進入対策として、高速出入口部に路面標示やカラー舗装、立入禁止看板等を設置したり、本線合流部には大型矢印の路面標示や高輝度矢印板の設置を実施しております。
また、近年スマートフォンの地図アプリによる誤進入が多く発生しているため、地図アプリの設定の見直しや標識・看板を確認していただくよう広報活動を実施しております。
今後も関係機関と連携して広報活動に取り組むとともに、高速出入口部において新しい有効的な追加対策を実施してまいります。